11/22はアウェーでSAS戦。
サウスウエスト地区内で長年MEMを苦しめてきたSAS。
ジノビリ、パーカーが去るものポポビッチがいる限り簡単には崩れない。

MEMはカイル=アンダーソンが移籍後初凱旋。
元MEMのエースゲイとオールスターデローザン、オルドリッジなどオフェンシブな選手が多いイメージだがチームディフェンスも強みの試合巧者SASにMEMはどう戦うか。

1Qは落ち着いた立ち上がり。
じっくりボールを回しバランス良くジャンプシュートが決まる。
SASはしっかりアジャストし、MEMはインサイド陣のファウルトラブルに苦しむ展開。

MEMは積極的にファウルを獲得しジワジワ得点&ペースダウンで地味な攻防が続く。
さらにSASの速い展開から一気に流れを持っていかれそうになるも、コンリーがドライブからシュート、アシストに繋げ点差を広げさせない。

点差は終盤まで常に5点前後を行ったり来たりのシーソーゲーム、さらにJJJとジャマイカルが5ファウルとかなり厳しい展開に。
コンリーのクラッチシュートで勝ち越しに成功するが試合残り1.2秒でデローザンの逆転フェイダウェイが炸裂し万事休す。
...かと思われたが次のラストプレー残り0.7秒でゲイがマークに痛恨のファウル、さらにそこで得たFTをマークがしっかり沈め104-103でまさかの大逆転勝利となった。

ファウルにも苦しみまるでPOの試合のような雰囲気だったが、MEMが持ち前の接戦力で薄氷の勝利となった。

マイク=コンリー  30pt 9ast 0TO 0PF
相手のペースになりそうなところで頼りになるプレーを見せた。
さらにTO、PFともに0と攻守の安定感が光った。



マーク=ガソル 20pt 10reb
ファウルに苦しみながらもインサイドの要として貢献。
逆転のFTをしっかり2本決める頼もしさも流石。

この試合の勝利でMEMは西地区単独首位に躍り出る。MEM公式も思わぬ快進撃にご満悦。

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中一日11/24はアウェーでLAC戦。
今季絶好調で西地区トップを争うチームにアウェーでどこまでやれるか。

CP3、グリフィン、ジョーダンが去り新たなスタートを切ったLACのプレーは注目したい。
MEMはスタメンはいつもどおり。

序盤は両チーム地味な展開、LACはミドルとドライブ主体で外からはあまり撃ってこない。
とりあえず得点源のトバイアス=ハリスはよく守れているため、ロースコアでややMEMペース。
アウェーの方が出だしが良い気がするのは気のせいか。

MEMはオフェンスでは手詰まりになりかけるも、ブロックショット主体のディフェンスで食らいつく。
またコンリーとJJJのP&Rという新たな武器が形になってきた。
コンリーはドライブやピックからパスを供給し続け前半だけで11ast。

後半はガリナリとブラッドリーが落ち着いてジャンパーを決め逆転を許す。
MEMはいつもどおりジワジワと追いついていくものの、コンリーが4Q早々に5ファウルという非常事態。
それでもテンプルやJJJを中心にリードを広げ、残り3分半にコンリーの3Pで8点リード。
しかし残り3分にコンリーが6つ目のファウルで退場するとやはりLACペースに。

それでも残り3秒で3点をリードに持ち込んだMEM、しかしラストプレーでマークがガリナリの3Pへ痛恨のファウル。
結局ガリナリにFTで追いつかれると、OTをコンリー なしでは勝利は厳しく107-112で敗戦。

ほぼ掴みかけていた勝利をすんでのところで逃した。
LACは誰が優れているとかどこが優れているというのは試合を見ているだけでは分かりにくいのだが強いて言うならFBへの対応が良かった。
まぁアウェーでLAC相手にOTまでいったのは上出来ではあるのだけれど、ある程度自分たちのゲームを作れてはいただけにミスが勝敗を分けた。

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中一日11/26はホームでNYK戦、ポルジンギス不在で負け越してはいるものの連勝中で好調なチーム。
久しぶりに渡辺雄太ベンチ入り。

昨年解雇された元MEMのHCフィズデイルの帰還。
マークの3Pなど今のMEMの核を作ったのはフィズデイルなのは間違いない。
結局コンリーの怪我でフィズデイルの描いたグリズリーズは道半ばで終わってしまったが、当時からいたビッカースタッフはフィズデイルのスタイルにGritNGrindを融合させたようなチームを作りつつあるのも事実。

序盤は可もなく不可もなくといったところ。
MEMファンでなければ間違いなく見ないであろう泥臭い展開。

カンター、ボンレー、ロビンソンなどインサイド陣にどう対応するか。
とりあえずオフェンスでもディフェンスでも時間を使って地道に差を広げていき二桁リード。

そんなにパスを回す訳ではないけれど、とりあえずリングへの突進力はあるNYK。
テクニカルファウルだったりFTミスだったりトランジションDFのコミュニケーションミスだったりであっと言う間に同点に。
追いつかれてからが勝負だが、カンターを止められない。

ショットセレクションとリバウンド両方に苦しむと中々厳しい。
JJJのブロックショーとコンリーのおかげで流れを掴みかけ完全にMEMの勝利パターンに入ったかに思えたが、終盤TOを連続し自滅、103-98で敗戦。
チーム記録の19ブロックを記録するもリバウンドでは41-56で大きく差をつけられた。

接戦だとFTミスや一つのミスで試合を落としてしまうという怖さを実感した試合だった。
ちなみにJJJは開幕20試合で250pt,40blk,20stlしたルーキーとしては史上4人目らしい。


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中一日11/28はホームでTOR戦。
デローザンとケイシーに別れを告げたTORはリーグ首位を突き進む。
チームとしても個人としてもどこまでやれるか。

開始1分でJJJが2ファウル。
スタートこそ8-0のランを許すがいつも通りパスを回して地道に追いつく。
レナードにはダブルチームなど力技で対抗、SAS時代レナードにやられまくっていたビッカースタッフらしい作戦か。
ただし他の選手にはフリーで撃たれまくる。

MEMもドライブと3Pが好調で試合はまさかの乱打戦に。
さらにTORのパスがMEMの網にかかり始め二桁リードを奪う。
71点を取り明らかに出来すぎな前半を12点リードで終え後半へ。

後半開始からリードを17点まで広げるが、シュートの早撃ちやTOをしている間にイバカのミドルやダニー=グリーンの3Pで追いつかれる。
TORは途中からゾーンディフェンスとマンツーマンを織り交ぜたようなDFに切り替えると、MEMはオフェンス後のキャッチアップに混乱しイージーバスケットを許す。
というよりおそらくこれがTORの狙いなんだろうなぁ、バランスアタックが売りのTORらしい策。

TORの連続3Pで4Q残り6分遂に逆転を許す。
その後も3Pが入り続けたTORに追いつけず122-114で敗戦。

レナードは抑えたけど他の選手のカバーまではできなかったMEM。JJJのファウルトラブルも響いた。
バランチュナスはいるけどポストプレーはほとんど仕掛けないTOR、レナードが抑えられてもフリーで3Pを撃てるTOR。
そういう意味では相手の戦術に柔軟に対応できる力の差が勝敗を分ける結果となった。



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12/1はアウェーでBRK戦。
ここらで連敗を止めておきたいところ。

MEMはかねてから噂されていたとおりCのバックアップとしてジョアキム=ノアをベテランミニマムで獲得。
ただこの試合は不在、個人的には好きな選手だがどのように使うかはビッカースタッフ次第か。

前の試合で軽く怪我をしたマークはスタメンで出場。
ラッセルにはカイルがマッチアップ、オフェンスはいつもどおり序盤はJJJに集める。
しかしオフェンスで決めきれず決め返されるいつもの感じでシーソーゲームに。

エド=デイビスやジャレッド=アレンがいる割にはインサイドディフェンスは緩め、中で点を取るMEM。
MEMはラッセルを抑えるのがポイントと見たのか珍しくトラップやダブルチームで対応。
前半いつもよりハイペースな点の取り合いになりどこか慌てている感のあるMEM、同点で後半へ。

試合を通してバタバタしてたというか慌ててパス出してTO連発、いつものように無理そうなら安全にパスを回せば良いだけなんだけど。
ラッセルへのディフェンスとリバウンドに苦しみ12-0のランで逆転される嫌な展開。
4Q残り3分10点ビハインドと完全に負けパターンだったがスティールからの速攻やプットバックなど執念で追い上げるMEM。
しかしリバウンドからのアウトレットパスを2連続でスティールされるありえないミス。
残り50秒7点ビハインドと完全に勝負は決したかと思われたがテンプルのクイック2、JJJの4Pプレー、JJJの3Pでまさかの延長戦へ。



OTで先手を取ったのはBRN、シンプルな合わせで得点を挙げる一方MEMは疲れから単発のシュートが続く。
しかし諦めずリングを攻め何とか2OTへ持ち込む。
ここまで泥沼の展開になればMEMに一日の長がある。
試合を通した出来はイマイチだったが3時間近い熱戦を131-125と奇跡的な勝利で飾った。


ジャレン=ジャクソンJr 36pt 8reb 3P3/7
序盤からポストアップやドライブ中心に得点で貢献し、終盤のプットバック、4Pプレーと同点3Pでチームを救う大活躍。
ある程度自由にプレーを許されている序盤だけでなく終盤にも脅威になれることを示しJJJの名をNBAファンに知らしめただろう。

マイク=コンリー 37pt 10ast
ケアレスなミスもあったが、終盤と疲れのたまるOTでもキレのあるドライブで切れ込み勝利に繋がった。
クラッチ=コンリーの面目躍如。

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好調なチームとの対戦が続いたこともあり連敗を喫した。
リードを逆転される悔しい負けが多かった。

ただ東西トップチームのTORやLACにボロ負けした訳ではないので、現時点のMEMとしては上出来だろう。
ゲーム差は僅かながら西5位、地区首位は出来すぎか。
明らかな勝ち試合を落とす一方で、明らかな負け試合を勝ったりMEMファンは今年も大忙しである。

選手で見ればやはりJJJの活躍が光る。
1試合で7ブロックしたかと思えばクラッチプレイヤーぶりを発揮。
オールラウンドなオフェンスと機動力と高さを生かしたヘルプディフェンスは今後MEMを長く支えるはず。